新世紀エヴァンゲリオン【アニメ】(1〜26話)
物語の舞台は西暦2000年9月13日に起きた大災害セカンドインパクトによって世界人口の半数が失われた世界。その15年後の西暦2015年、主人公である14歳の少年碇シンジは、別居していた父、国連直属の非公開組織・特務機関NERV(ネルフ)の総司令である碇ゲンドウから突然第3新東京市に呼び出され、巨大な人型兵器エヴァンゲリオン(EVA)初号機のパイロットとなって第3新東京市に襲来する謎の敵「使徒」と戦うことを命じられる。
当初はゲンドウの命令で、そしてEVA零号機のパイロットである少女綾波レイの負傷を目の当たりにしたため仕方なくEVAに乗っていたシンジだが、使徒との戦い、そして戦闘指揮官であり保護者役となった葛城ミサト、同級生鈴原トウジ・相田ケンスケらとの交流によって次第に自らの意思でEVAで戦うようになる。第3、第4の使徒を倒し、戦線復帰したレイとともに第5の使徒を倒したシンジに、新たにドイツから来日したEVA弐号機のパイロットの少女惣流・アスカ・ラングレーが仲間に加わり、彼らは次々と襲来する使徒を迎撃し、たびたび窮地に追い込まれるも辛うじて勝利を重ねていく。
しかし、米国からNERV本部へと移管された新型機・EVA3号機の起動実験の際、3号機に寄生していた第13使徒が3号機を操り暴走をはじめたため、ゲンドウは3号機を使徒(敵)として処理することを決定。レイの零号機とアスカの弐号機が倒されるが、それでもシンジが人間の乗っているEVAを相手に戦うことを躊躇したため、ゲンドウはEVAの自律型操縦システム「ダミーシステム」を起動させる。シンジの意思とは無関係に初号機は3号機を破壊し、3号機のコックピット(エントリープラグ)を握り潰す。そしてシンジは、そこに自分の友人、鈴原トウジが乗っていたことを知る。
自らが乗ったEVAの手で友人が足を切断する大怪我を負ったことで、シンジはEVAのパイロットを辞めるが、そこに強大な力をもつ第14使徒が現れ、迎撃したアスカの弐号機とレイの零号機も敵わず倒される。そしてその窮地を目にしたシンジは再び自分の意思でEVAに乗ることを決め、使徒と戦い、そして最後はEVA初号機の暴走によって使徒を倒すことに成功する。
しかし次に現れた第15使徒との戦いにおいてアスカが精神攻撃を受け廃人となり、第16使徒との戦いではレイがEVA零号機とともに自爆し死亡する。相次いで仲間を失ったシンジの前に新たなパイロット渚カヲルが現れ、シンジはカヲルに対して心を開いていくが、実は彼こそが最後の(第17の)使徒であった。カヲルは自分か人類のいずれか片方しか生き残れないとシンジに説き、アダムと出会うという目的を果たせなかったためシンジの乗るEVA初号機の手で殺されることを願う。シンジは困惑し逡巡するが、カヲルを初号機の手で握殺する。
(ここからストーリーは二つに分岐する)
(TV版の結末)シンジは絶望し苦悩する。ここからはシンジの精神世界の描写のみになり、故人などを含む全登場人物が次々と現れシンジに語りかける。やがてシンジは世界は自分次第であらゆる可能性があること、そして「僕はここに居ても良いんだ」と気付き、それを全員が「おめでとう」と拍手し祝福する。
(劇場版の結末)全ての使徒を倒したNERVに対し、ゼーレが戦略自衛隊を使った武力占拠を開始する。施設が次々と破壊・占拠されていく中、シンジは戦自隊員に殺されそうになるが、生きる意思を失くしていたシンジはなすがままに殺されようとする。それをミサトが寸前で救出するが、移動中に銃撃に遭って負傷し、シンジにEVAで戦うよう言い残して死亡する。一方、廃人状態だったアスカは目を覚まし弐号機で戦自の部隊を壊滅させるものの、再生能力をもつEVA量産機9体に倒される。シンジがEVA初号機に乗ると、初号機は翼を現し空に浮かぶが、アスカの乗った弐号機が解体され捕食された惨状を目にしたシンジは絶叫し精神を崩壊させる。
EVA初号機を依り代としてサードインパクトが始まり、全人類の肉体は液化し、その魂は「黒き月」に集められる。初号機はレイやカヲルの姿をとる巨人(第2使徒リリス)に取り込まれ、そこでシンジはレイやカヲルに再会するが、シンジは人類が単体の生命となることを望まず、それぞれが個人として存在する従来の世界を望む。リリスは首から血を噴き出して倒れ、気がつくとシンジは赤い海に囲まれた砂浜にアスカと横たわっていた。アスカの首を絞め嗚咽するシンジに、アスカが一言「気持ち悪い」と言い放つ。